大野圭一のブログ

建築のことと日々のことと、

蝉の話

昨年の夏、「来年はクマゼミを捕まえたい」と願って迎えた今年の夏。

今のところ、近くの公園で鳴き声を一度聞いただけでいまだ姿は拝めぬまま。

 

息子も鳴き声を聞いて蝉の種類を聞き分けたり、その姿を探すのは好きなようですが、捕まえることにはあまり興味がない、というより捕まえるのがまだ怖いようで、虫取り網を持って公園に行ったのは今年はまだ一度だけ。

以前僕が、蝉は逃げる時におしっこをかけて逃げるという話をしたことが、どうやら息子にとってはショッキングだったようで、それも怖さの要因となっているようです。どんだけデリケートなんでしょうか(笑)。

でも今年は僕の手を借りず一人で蝉を捕まえることができたので、去年より少し成長したかな。

 

僕が小学3年生の時の夏休み、一人で毎日のように蝉を捕まえに行った記憶がよみがえります。蝉がよくいる近所の松の木に、一日に何度も虫取り網を持って様子を見に行ったものです。今思えば、蝉を求めて家と近所の松の木を往復するというルーティンをこなす変な小学生だったなと。でもあの時はただただ楽しかったことを思い出します。

 

そういえば今年、広島県の高校生が蝉の寿命を調べるために、一度捕まえた蝉の羽にマーキングをして、放した後に再捕獲をし、その生存日数を記録していたという話がニュースで紹介されていました。

一度捕獲した蝉を再捕獲しようという発想もさることながら、そのためにひと夏で捕獲した蝉は860匹という数には驚きというより脱帽です。結果、そのうち再捕獲できたのは15匹(再々捕獲は4匹)と、非効率極まりない方法ながら、それにより、俗説とされていた寿命1週間という日数を大きく上回る、最高32日(アブラゼミ)という結果が得られたそうです。

このニュースを知り、彼の将来が楽しみになったのと同時に、純粋な探求心はいつまでも忘れてはいけないなと、改めて学ばせてもらった次第です。

 

写真は、今日、庭のシマトネリコにとまっていたアブラゼミを、息子が恐る恐る手を伸ばして撮影したもの。「もっと近寄って、もっともっと」と僕に促されながら頑張って撮りました。ちなみにこの時もおしっこかけられそうで怖いと言っていました。

f:id:Keiichiohno:20190821014142j:plain